光合成をしない植物があります。
２０１２年、タケシマヤツシロランという植物が日本で発見されました。
光合成も開花もしない、とても珍しい特性を持っています。
（その後もいくつか光合成をしない植物の新種が見つかっています。）
中学や高校の「生物」では、植物は光合成などで自ら有機物を作り出す独立栄養生物だと学びます。
しかし、これらの植物はその定義に当てはまりません。
土中の菌類から養分を吸収して生活しているので、菌従属栄養植物といわれるそうです。
植物が光合成をやめる。
これが進化なのか退化なのかと問われれば、私は進化と考えます。
植物に限らず、生物は生存戦略の末に今の姿があります。
光合成に依存する限りは植物も日当たりの良い場所の取り合いになります。
陽の当たらない場所であれば、競争相手もなく楽々羽（根っこ？）を伸ばせるわけです。
そのためには光合成に頼らない栄養確保の方法が必要です。
それが、他の生物から栄養を得るという方法でした。
生物の進化では偶然の変異がたまたま環境に適応したと考えられることが多いのですが、見方を変えれば、「新たな生活圏に行くために光合成を捨てた」ともいえます。
しかし、ただ捨てたわけではなく、生き続けるために他の手段を取ったのですね。
植物は器官としての脳がないのに、非常によく考えられているなと思います。
ましてや脳を持つ人間です。
何かをやめたいと思ったときに、それが自分にとって大事なものに繋がるほどに、代わりに何をするのかを考えるのも大事なことかなと思いました。
( ´Д`)
新潟の家庭教師
野上直行
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