「眼鏡をして太陽を見ると失明するんですか?」
中学1年生の生徒くんからの質問です。
近く生物観察の授業があるとのことで、ルーペや顕微鏡の使用法を学習していたときでした。
テキストには、失明の危険があるのでルーペ等で太陽を見てはいけない旨の記載があります。
それを受けて、眼の直前にレンズを置くことになる「眼鏡」はどうなんだろうと思ったそうです。
結論から言って、眼鏡をして太陽を見ても、ルーペ等のような危険性はありません。
裸眼で見たときと同程度に眩しいくらいです。
ルーペで太陽を見て危ないのは、ルーペが凸レンズになっていて太陽光を狭い範囲に集めてしまうからです。
眼鏡のうち、近視用のレンズは光を拡散させる凹レンズなので、そもそも凸レンズのような危険はありません。
遠視用レンズや老眼鏡はルーペと同様の凸レンズですが、ルーペほどに光を屈折させず、また眼とレンズの距離が近いので、レンズを通過した光はほとんど集約しないうちに目に届きます。
そのため太陽を見たときの眩しさは裸眼とほぼ変わらない(差異を認識できない)という結果になります。
(※ 視覚的にはそのわずかな差異で見え方が変わります。)
今回生徒さんは、新たに得た知識(レンズについての注意事項)を既存の知識(眼鏡というレンズ製品)を重ね合わせて、新たな疑問を抱いたわけですね。
些細な疑問ではありますが、これが光学の世界に興味を持つきっかけになるかもしれません。
(* ´Д`)
あと、最後に大変重要なことを1つ。
太陽光は非常に強いので、裸眼であったとしても直接見ないでください!
( ´Д`) トテモ メニ ヤサシク ナイデスヨ !
新潟の家庭教師
野上直行
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