Q． 200 ml のグラスに適量注がれた水の写真です。 「これを見て、できるだけ多くの視点から表現してください」 あなたはどのように表現しますか？（いくつでも構いません）
これは 物事を多角的に捉える思考 について語るときに用いられます。
事実を語る視点で表現すれば、
「グラスがある」
「水がある」
「グラスに水が入っている」
「グラスが白い台の上に置いてある」
など挙げられるでしょうか。
ただ、質問は事実だけを表現するようには言っていません。
例えば、ここに数学的な視点を加えてみたとします。
「200mlグラスに適量入っているので、約200mlの水が入っている」
事実が少しだけ具体的になりました。
理科的な視点を加えてみたとします。
「液体の水が入っているので、０℃以上の水である」
別な形で事実が具体化しました。
国語的な視点を加えてみたとします。
「水がグラスに入っている」
「水がグラスを満たしている」
「水だけがグラスに入っている」
「水しかグラスに入っていない」
助詞を変えるだけで、同じ事実の表現に違った印象を持たせることができます。
その他にも、
a glass of water（英語的視点）
水素と酸素の化合物で、化学式はＨ2Ｏである（化学的視点）
目に見えない小さな生き物の住処にもなる（生物的視点）
川を流れる水が、ダムをはじめ取水口や浄水場、配水場といろいろな施設の間を通りながら浄化され、蛇口へとたどりつき、グラスに注がれた。（社会的視点）
等々、視点を変えれば、表現の幅は無数に広がります。
さらには、水ではなくグラスに着目すれば、ガラスの成分や特徴、ガラス製品の産地、流通、歴史なども語ることができます。
長くなりましたが、これが「なぜ勉強をするのか」という問いに対する１つの回答 だと思います。
「グラスの水」の例のように、１つの物事に対して捉え方は無数にあります。
その捉え方を知ることで思考の幅がどこまでも広がっていきます。
多様な視点や価値観を手に入れ、心を自由にする。
それが勉強する目的なのではないでしょうか。
（＾＾）
新潟市の家庭教師
野上
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